自宅から最寄りの避難所がどこかを知っていますか?また、避難所までどうやって行けば一番安全か、家族と確認したことはありますか?私も「避難所は近くの小学校だろう」とぼんやり考えていましたが、今回、自治体が公表している「防災マップ」を持って自宅から避難所まで歩いてみました!発見がいろいろありました。リポートします。
防災マップを入手しよう
まずは「防災マップ」を手に入れるところからスタートです。
正確な情報を確認するには、各自治体が公表している「防災マップ」が頼りになります。
防災マップは市役所などで配布したり、自治体のウェブサイトなどからも確認できたりします。私の地元(千葉県浦安市)では「防災のてびき」という冊子に閉じこみ式となって配布されていました。
市の公式サイトでも防災マップが閲覧できて、避難所などを確認することができました。地図が手元にない外出先でも、避難所をチェックできるのは便利ですね。
配布方法は自治体によって異なると思いますので、住まいのある自治体のサイトなどを確認してみてください。
防災マップを手に入れて、最初にチェックしたのが自宅の場所と最寄りの避難所です。やはり避難所は近くの小学校でした。最短ルートに加えて、そのルートが通れなくなる場合も想定して、他の行き方も確認しておくと安心です。
地元の自治体ホームページでは防災マップのほかに、洪水が起きたときにどの程度浸水するかを示す「洪水ハザードマップ」なども公開されていました。あわせて見ておくと、どんな災害で避難するのか、その時々の避難ルートを決めるときに参考になります。
避難所に出発。気づかなかった危険箇所や設備を発見
避難ルートを決めてから、最寄りの指定避難所である小学校に出発します。
いつも通る道を災害時の避難と想定しながら歩くと、目に留まったり、気になったりしたことがいくつもありました。
例えば、ここのフェンスです。地震が起きたら危険かも、と思いました。
狭くて少し不安だな、とも思うポイントもありました。
工事中の場所もありました。工事期間中に避難する場合、この道を通るのは避けたほうがいいかも、と思います。
不安な箇所をチェックしながら歩いてみると、現時点で一番安全に避難できそうなルートを確認することができました。そしてそのルートは、最短ルートと違うこともわかって、少しびっくりしました。
また、今まで見逃していたこんな設備も発見しました。
自宅近くの集合住宅ですが、管理事務所にAEDが取り付けられていました。
歩道脇に、市が設置した消火器もありました。
地域の掲示板には、最寄りの避難所のプレートが必ず目立つ色で表示されています。
そして、避難所の小学校に到着しました。
避難所の表示板も設置されています。
校庭の片隅に防災倉庫もありました。
いつもの公園にも災害用の設備があった
避難所のほか、近くの防災施設も事前に知っていると安心ですよね。
今回改めて調べたところ、自宅近くの公園が「指定緊急避難場所」になっていることがわかりました。指定緊急避難場所とは、災害時に命を守るために緊急に避難する場所をいいます。
洪水ハザードマップで確認すると、ここは浸水の危険が少ない場所になっていたので、もし在宅時に洪水が起きたときは、わが家はここに避難することになりそうです。
園内には防災のための設備がそこここにありました。災害対応型トイレや…
かまどとしても使えるベンチも設置されています。
公園のそばの図書館や市役所にはAEDも設置されています。図書館のカウンター奥にAEDを発見しました。
公園のすぐ隣の急病診療所は、災害時の医療拠点施設に指定されています。そのほか市内の救急指定病院も医療拠点施設になるようです。
災害時を想像して避難所まで行ってみよう
自宅の最寄りの避難所まで。普段ならスムーズに行くことができますが、災害が起こった時なら…と想像しながら歩いてみると、危険を感じるポイントがあることがわかりました。夜に避難する場合、子どもの手を引いて避難する場合など、いろいろな想定で歩くと、また違う発見もありそうです。
そして、身近な公園に災害対策の設備がこんなにあることに驚きました。避難所の場所だけではなく、家から近いAED設置施設や医療拠点、そのほかの防災設備のある場所を頭に入れておくと、いざというときも慌てずに済みますね。
といっても、家で被災するとは限りません。職場や学校がある場所でも「ここで被災したらどうやって避難しようか?」と考えながら歩いてみるのもよいですね。避難所までの道のりを一度、確かめてみることをお勧めします。
〈執筆者プロフィル〉
シマサキアヤ
フリーランスライター
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