知らないと危ない!雷の怖さと備えるポイント

雷が鳴っている場所を調べる

雷が発生したときは、まず雷レーダー・ナウキャストを使って雷が発生している場所を調べます。

雷レーダー・ナウキャストには3時間前から現在までの雷の動向を動画で閲覧できる機能があります。雷雲がどの方向からどの方向に向かっているのかも動画で確認してください。

雷が一定スピードで一定方向に進んでいる場合は、雷が抜けるまでの大まかな時間も動画で判断できます。

 

雷レーダー・ナウキャストが利用できない場合は、雷鳴と雷光の位置関係から大まかな距離がわかります。

雷鳴は1秒間に約340m進むため、雷光が見えてから雷鳴が聞こえるまでの時間が10秒なら、3400mほど離れた地点で雷が発生していることになります。

雷光が見えてから雷鳴が聞こえるまでの時間が短くなっている場合は、積乱雲が近づいているサインなので、すぐに安全な場所に避難しましょう。

安全な場所に避難する

雷が発生したときは以下のような安全な場所に避難しましょう。

・車の中

・鉄筋コンクリートの建築物

・戸建て住宅

 

反対に、以下のような開けた場所は雷害に遭う可能性が高まるので、注意してください。

・海岸、海上、湖上、砂浜

・グラウンド、テニスコート、ゴルフ場、プール、河川敷

 

また、樹木の周囲は樹木への落雷に巻き込まれる場合があるので危険です。

周囲に避難できる場所がない場合は「雷しゃがみ」で備える


画像:PIXTA

周囲に避難できる場所がない場合は「雷しゃがみ」と呼ばれる姿勢を取りましょう。雷しゃがみのやり方は以下の通りです。

 

① ひざを曲げてしゃがみ、上半身をできるだけ前かがみにする(自分自身が避雷針になるのを避けるため)
② 両足のかかと同士をつける(雷の電気が足から入っても、もう片方の足に電気を流せるため)
③ 爪先立ちをする(地面から体に入る電気を最小限に抑えるため)
④ 両手で耳を塞ぐ(雷の大きな音から耳を守るため)

 

この方法を取ることで頭からの感電と地面からの感電を最小限に抑えられます。落雷から身を守るためにもぜひ覚えておきましょう。

雷について理解し、防災方法を知っておきましょう

雷害を防ぐためには雷の特徴を正しく理解することが大切です。

雷注意報や雷レーダー・ナウキャストなどから雷が発生する可能性や雷の状況をリアルタイムに知ることができます。これらの気象情報を活用することで雷害のリスクは最小限に減らせます。

また、雷が発生したときの避難場所、避難できる場所がないときの「雷しゃがみ」なども覚えておきましょう。

<執筆者プロフィル>

田頭 孝志(たがしら たかし)

防災アドバイザー/気象予報士

田頭気象予報士事務所

愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数 ・防災マニュアルの作成に参画。

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