アウトドアだけじゃない!専門家が伝授 災害時のテント活用法

軽バン車

軽バン車(軽自動車のバンタイプのもの)は、自家用車として普段使いやレジャーに使えるのはもちろん、災害時に大人2人が足を伸ばせる空間を確保できます。

装備として、水タンクやソーラー設備を搭載している車両や、ペット同行避難用のケージ積載スペースが設けられた車両もあります。

(株)岡モータース(高松市)提供

キャンピングカー

アウトドアブームで関心を集めるキャンピングカーは、避難場所にもなります。なかにはシャワーやトイレ、ガスコンロ、エアコンの付いた車両もあり快適性も十分です。
乗用車でけん引できるタイプ(トレーラー)なら値段も比較的安価です。

ビニールハウス

農作物を育てるために使われるビニールハウスも、固定型のテントとして活用できます。夏の暑さや荒天には不向きですが、選択肢としておくとよいでしょう。

テントでどこでも寝泊まりできる「ヤドカリライフ」を!

2021年2月、「防災教育研究会かがわ」で高齢者や障がい者支援を想定した防災研修会を開き、テント避難や自宅内ゾーニングの実習を行いました。

その際、参加者から「避難所でテントが縦一列に並んでいる報道を見ましたが、コロナウイルスの空気感染を防ぐには互い違いにずらして設営すべきでは」といった意見も出されました。

このように、災害の起こる前からイメージを膨らませて考え実践することが、災害に備えることにつながります。自治体から配られるハザードマップなどを参考に、家の周りや避難所付近の地形、災害リスクやその対応を考えておくことを大切にしましょう。

災害直後はインターネットや通信が途絶されることも予想されます。自分の命は自分で守ること、そして普段からそのための「知識と判断力と行動力」を身につけること。これが一番大切です。

<執筆者プロフィル>

花崎哲司(はなざきさとし)
防災教育研究会かがわ座長、国立研究開発法人防災科学技術研究所災害過程研究部門客員研究員。多様な視点からの障害者防災、高齢者防災、マンション防災を研究、バリアフリーな防災社会をめざす。

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