竜巻発生ランキング!最多北海道、最少大阪と広島 なぜ?

竜巻

気象現象の中でも特に破壊力がある竜巻。実は、竜巻が多い地域と少ない地域があるのをご存じですか?都道府県でみると、最も多いのは北海道で、最も少ないのは大阪府と広島県です。四国では高知県だけが突出して多いです。このような差はどうして生まれるのでしょうか。この記事では、竜巻発生数に基づく都道府県ランキングを紹介し、竜巻が多い地域と少ない地域の差について解説します。

竜巻が多い都道府県ランキング

竜巻とは、積乱雲に伴い発生する激しい渦巻きのことです。
日本では季節問わず全国で発生していますが、竜巻の発生地域にはばらつきがあります。まず竜巻が多い都道府県をランキングにしてみました。

以下が、竜巻の多い都道府県上位15位と、その気候や地理的な特徴をまとめた表です。

竜巻が多い都道府県ランキング

(参照:気象庁「竜巻等の突風データベース」-「都道府県別の発生確認数」

寒い北海道と、暑い沖縄県が1位、2位になっていることから、竜巻の発生地域に気温は関係ないことがわかります。太平洋側と日本海側では、若干太平洋側のほうが竜巻の発生数は多くなっていますが、どちらのエリアでも竜巻は発生します。

竜巻が少ない都道府県ランキング

続いて竜巻の発生が少ない順に並べた都道府県ランキングです。少ない方から上位11位を、その気候や地理的な特徴とともにまとめました。

竜巻が少ない都道府県ランキング

(参照:気象庁「竜巻等の突風データベース」―「都道府県別の発生確認数」

竜巻の少ない地域は、主に瀬戸内海や内陸です。

竜巻が多い地域と少ない地域、地域差が生じる理由

竜巻には明らかな地域差があります。1991年から2017年までの27年間に、北海道や沖縄県では40回以上発生し、大阪府や広島県では1回も発生していないのです。

2つのランキング結果から以下のことが読み取れます。
・竜巻が多いのは、太平洋・日本海に面している地域
・竜巻が少ないのは、内陸や瀬戸内海に面している地域

気象庁が発表している1961年~2019年の竜巻分布図を見てみましょう。

竜巻分布図

(出典:気象庁「竜巻分布図 全国:1961-2019年」

竜巻は沿岸で多く発生し、内陸では少ないのがわかりますね。

竜巻の発生に地域差がある理由

では、なぜ竜巻に地域差ができるのでしょうか?

答えは地形にあります。竜巻をイメージしてみてください。竜巻は空気の渦で、グルグルと回転しながら一方方向に進みます。竜巻ができるには渦を巻いて進んでいくスペースが必要です。山などの障害物があったら空気はうまく渦を巻けません。また竜巻が進む方向に障害物があったら、渦がぶつかって渦巻きが壊れますよね。
竜巻ができあがって勢力を保つには、起伏が小さい広大な平地・海上などのスペースが必要なのです。

つまり、竜巻が沿岸で多く発生するのは、山地がある内陸に比べて沿岸部は地形の起伏が小さいためです。

例外は埼玉県を中心とする関東の内陸

ただし沿岸部以外で竜巻が多く発生している地域があります。埼玉県を中心とする関東地方の内陸です。関東の内陸で竜巻が多いのは、関東平野は起伏が小さく、竜巻が発生して勢力を保ちやすい条件がそろっているからです。

どこでも発生する恐れのある竜巻に備えましょう

内陸で起伏があるからと言って竜巻が発生しないわけではありません。過去の竜巻分布図を見てもわかるように、内陸でも散発的に竜巻は発生しています。

竜巻は小規模でも破壊力が強く、簡単に家や車、人を吹き飛ばします。発生が少ない地域だからといって油断できません。竜巻の正しい知識を身につけて、備えることが大切です。

<執筆者プロフィル>
田頭 孝志(たがしら たかし)
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所
愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数。防災マニュアルの作成に参画。

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