備蓄から激ウマに!コンテスト受賞の防災レシピを作ってみた

家庭でできる身近な備えといえば、食料の備蓄ですね。長期保存がきく食材を中心に備えている人も少なくないでしょう。そんな食材をおいしく調理するのが「防災レシピ」です。今回は、三重県主催の「みえの防災レシピコンテスト」で受賞したレシピのうち、「あいまぜ」「あられ雑炊」「魚肉ソーセージとコーンの蒸しパン」の3品を作ってみました。リポートします。

参考リンク:「みえの防災コンテスト」レシピ集

 防災レシピって?

リポートする前に、少しだけ説明します。
紹介する3点は、どれも災害時に電気や水道、ガスなどのライフラインが止まったことを想定して考案されています。ガスの代わりにカセットコンロを使用したり、乾物の戻し汁を使って限られた水を有効活用したりするなど、ライフラインが止まっても調理できるよう工夫されています。

大切なキーワードが「ローリングストック」

防災レシピを作る上で重要なキーワードが「ローリングストック」です。食材を日常的に食べて買い足し、回転させていく備蓄方法をいいます。長期保存がきくパックご飯や缶詰、乾物、小麦粉、乾パン、野菜ジュース、ドライフルーツなどを食べて買い足し、日常的に備えていきます。

今回の「みえの防災レシピコンテスト」は、三重県防災対策部が、ローリングストックや「防災の日常化」を進めようと主催しました。

ここからが上位入賞作品を作ったリポートです!

今回作ったのは、前述の通り「あいまぜ」「あられ雑炊」「魚肉ソーセージとコーンの蒸しパン」の3品。それぞれそのレシピで作った料理の紹介、作り方、調理時間、手間、味の感想――の順で紹介していきます。

1)備蓄食材の乾物をふんだんに使った郷土の味!「あいまぜ」

1品目は、「あいまぜ」(=写真)です。「あいまぜ」は三重のほか日本各地で古くから親しまれる郷土料理です。今回のレシピは、干しシイタケや切り干し大根、高野豆腐など、長期保存がきく乾物を使用し、その戻し汁を活用するなど、防災目線でも工夫を凝らしています。

<材料(3~4人前)>
・干しシイタケ…3枚
・切り干し大根…20g
・高野豆腐…1丁
・ニンジン…50g
・レンコン…50g
・水…400ml
・濃口しょうゆ…30ml
・砂糖…大さじ2
・酢…30ml
・いりゴマ…適量
※保存食材は、ローリングストックで備蓄できるものを使用。

<調理器具>
・カセットコンロ…1台
・鍋…1個
・おたま…1つ
・まな板…1枚
・包丁…1丁
・菜ばし…1膳

食材の準備ができたら、戻し汁で煮るだけ

<作り方>
1. 干しシイタケ、切り干し大根を水で戻しておく
2. 干しシイタケの戻し汁の中に高野豆腐を入れ、戻す

3. ニンジン、干しシイタケ、高野豆腐は細切り、レンコンは薄切りにする
4. 戻し汁を使用し、3のニンジンとレンコンを煮る
5. 4に火が通ったら、戻し汁を100ml残し、干しシイタケ、切り干し大根、高野豆腐、濃口しょうゆ、砂糖を入れ、水気がなくなるまで煮る

6. 酢で味を調えて、いりゴマをまぶす

<コメント>
調理時間は片付けも含めて約40分。ニンジンやレンコン、干しシイタケ、高野豆腐などは包丁を使いますが、食材の数が少ないため、切るのはそれほど手間に感じませんでした。鍋に入れてからは、味付けをし、水気を飛ばすまで煮ます。カセットコンロと鍋があればできるので、ライフラインが止まった状況でも調理可能です。栄養価の高い料理がササッと作れるのもうれしいポイントです。

レンコン、切り干し大根など、食感豊かな一品

レンコンのしゃきしゃき感がグッド。戻し汁のだしが具材に染み込んで、日本人にはなじみ深い味わいに。お酢の酸味もきいてさっぱりしているから、夏場の食欲のない日にもぴったりです。糸こんにゃくなどを、食感のアクセントに追加してもよいと思いました。

2)お米の代わりにあられを使用!「あられ雑炊」

2品目の「あられ雑炊」(=写真)は、お米の代わりに「田舎あられ」を使うのがポイントです。田舎あられは、三重県の特産品で、もち米を素焼きにしたものです。家庭で作る際は、あられやおかきなどで代用してください。この料理は、あられのほかに乾物やサバ缶など、備蓄食材をふんだんに使います。温まるので、避難所などでの炊き出しにもおすすめです。時短・簡単・おいしい!の三拍子がそろったレシピです。

乾物と缶詰といった備蓄食材を煮込むだけ

<材料(4人前)>
・干しシイタケ…4枚
・切り干し大根…1/2袋
・三重県産乾燥ひじき…少量
・サバ缶…1缶
・田舎あられ…1袋(おかきやあられで可)
・水…1L
・乾物を戻す用の水…少々
・うどんスープ…2袋
・ミックスビーンズ…お好みの量
※保存食材は、ローリングストックで備蓄できるものを使用。

<調理器具>
・カセットコンロ…1台
・鍋…1個
・おたま…1つ
・菜ばし…1膳
・ティッシュ…1~2枚
・アルミ箔…適量

<作り方>
1. 干しシイタケは、水でぬらしたティッシュできれいに拭き、少量の水にひたして上からコップなどで重しをしておく(半日程度)
2. 切り干し大根は少量の水(分量外)でもみ洗いをし、新しい少量の水に20分程度浸しておく。ひじきも水で戻しておく
3. アルミ箔を敷いた鍋に水を入れ、1の戻し汁とシイタケを入れて加熱する

4. シイタケに火が通ったらうどんスープを入れ、2とサバ缶を加える

5. 田舎あられ1袋を加え、おたまでかき混ぜながらあられがお好みの硬さになったところで、火をとめる

6. お好みでミックスビーンズをトッピングする

<コメント>
鍋にアルミ箔を敷くのは、洗い水を節約するためです。調理時間は約25分。干しシイタケ、切り干し大根、ひじきなどの乾物を戻した後は、鍋に必要な具材を入れてカセットコンロで煮るだけ。包丁を使わなくてもできるため、有事の際はもちろん、時短料理として、普段から気軽にトライできます。

だしをふくんだあられがアクセントに

切り干し大根のサクサクした食感とだしをふくんだあられが調和した一品。今回は、シイタケを切らずに調理しましたが、具材の存在感が出てよかったです。また、煮汁ごと入れたサバ缶が、スープ全体にうまみを加えてくれました。大人は、七味を入れピリッとさせるのもありです。あられの軟らかさを調整することで、高齢者向けとしても活用できます。

3)子どもも喜ぶ!「魚肉ソーセージとコーンの蒸しパン」

ホットケーキミックスや魚肉ソーセージなどは備蓄食材としても重宝します。それらを使って、手軽に蒸しパンを楽しめるのが、この「魚肉ソーセージとコーンの蒸しパン」(=写真)。災害時にパンが手に入らない時に子どもが喜ぶこと間違いなしのお手軽レシピです。

混ぜる→蒸す。食品用ポリ袋が大活躍!

<材料(4人分)>
・魚肉ソーセージ…1本
・ホットケーキミックス…150g
・コーン(缶詰)…大さじ3
・マヨネーズ…大さじ2
・水…130ml
※保存食材は、ローリングストックで備蓄できるものを使用。

<調理器具>
・カセットコンロ…1台
・鍋(ふた付き)…1個
・鍋に入るサイズのステンレス容器…1個
・食品用ポリ袋…5枚

<作り方>
1. 魚肉ソーセージを一口大にちぎる
2. 食品用ポリ袋にホットケーキミックス、魚肉ソーセージ、コーン、マヨネーズ、水を入れ、袋ごともんでよく混ぜる

3. 袋の下の角を切り、4つの食品用ポリ袋に小分けする

4. 空気を抜き、上部を縛る
5. 鍋に湯を沸かし、鍋にケーキ型などのステンレス容器を入れる。
6. 容器に袋ごと入れて鍋のふたをし、沸騰した状態で20分から25分加熱する

7. 鍋から取り出し、すぐに上部をほどき余分な水分をとばす

<コメント>
調理時間は約35分。このレシピの最大の特徴は、食品用ポリ袋が、ボウルやカップ容器の代わりになること。混ぜる、こねるといった調理の全工程を袋で行うので、洗い物が少ないのもうれしいポイントです。ポリ袋は、必ず耐熱性の「高密度ポリエチレン(HDPE)」製をご用意くださいね。

自然な甘さのやさしい蒸しパン

しっとりとした生地でもちもちの仕上がりで、おやつとしてお子さんにも喜ばれるはず! チーズや少量の塩を足して、しっかりした味つけにするのもおすすめです。また、食感にアクセントが欲しいなら、魚肉ソーセージの代わりに焼いたベーコンやソーセージ、コーンの代わりにグラノーラやコーンフレークなどを使ってもいいですね。

まとめ

3品とも最初にお伝えした通りライフラインがとまったことを想定して、長期保存できる食材を使って作るレシピです。実際に作ってみて、特に蒸しパンは子どもも大人も喜ぶ味ということと、洗い物が少なかったので、ぜひ覚えておきたいと感じました。またさまざまな乾物を使いましたが、普段から料理に活用することで、有事の際にも色々なレシピに応用できそうですね。今回のレシピを通して、普段の料理作りが防災レシピに取り入れられないか、考えるきっかけにもなりました。
ぜひ参考にしてトライしてみてください!

<執筆者プロフィル>
山本泉
フリーライター

大手学習塾、介護職などを経てフリーライターへ。私生活では、2児の母であり、子育てに奮闘中。趣味は読書、ピアノなど。

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