停電したときに頼りになる明かりといえば懐中電灯です。ところが、実際に使ってみると、懐中電灯は明かりが1点に集中するため、照明代わりに周りをまんべんなく照らすのには不向きなんです。
そこで活用したいのがランタンです。手持ちの懐中電灯にひと工夫するだけで簡易ランタンを作ることができます。覚えておくと災害時にも心強いはず。この記事では、実際に簡易ランタンを作ってみた様子を詳しくお伝えします。
懐中電灯があっても明るさが足りない!?
今回使う懐中電灯はこちら。100円ショップで買った小ぶりなサイズのものです。
まずは下の写真を見てください。部屋を真っ暗にして、懐中電灯の光を上に向けて食卓に置いてみました。
これは想像以上に暗い!ご飯を食べようとしても、自分の手元がようやく見えるかな?という程度の光です。これで日常生活を送るのはかなり心もとない…。
ちなみに懐中電灯ではなくロウソク(3本)でも試してみましたが、同じような結果に。
暗いと心理的にも不安になりますから、できるだけ明るさを確保したいところです。
簡易ランタンの作り方
今回は3つの方法で簡易ランタンを作りました。
どの方法でも、懐中電灯さえあればほかに特別なものは必要ありません。家にいつもあるもので作れますよ!
ペットボトルを1本使う方法
これが一番お手軽な方法です。水が入ったペットボトルを1本用意します。懐中電灯を光が上に向くように立てて、その上に水が入ったペットボトルを置きます。これで完成!
これを先ほどの暗い部屋でともしてみます!
懐中電灯だけで照らしたときよりだいぶ明るくなりました。文字を書いたり細かい作業をしたりできそうなくらいの明るさです。
ペットボトルがグラグラするときは、懐中電灯とペットボトルを粘着テープなどで固定したほうがよさそう。懐中電灯が小さくて自立しない場合は、空のコップに懐中電灯を上向きに入れ、その上にペットボトルを重ねても◎。
ただ実際に作ってみると、この方法では懐中電灯の形状やペットボトルの大きさなどによってうまくいかない場合があるとわかりました。今回、2Lのペットボトルでもやってみましたが、バランスが取れず、500mLのペットボトルを使用しました。懐中電灯の形状によっては安定して立てることができないこともあります。
ペットボトルを2本使う方法
次に、ペットボトルを2本使う作り方です。こちらははさみを使って少し工作が必要です。
懐中電灯が余裕で入る大きさの、空のペットボトル2本を用意します。1本には水を入れておきます。
空のペットボトルは、懐中電灯の高さより5cmほど上の部分を切り落とします。その切り口から垂直に1~2cmほどの切り込みを1辺あたり1か所ずつ4か所に入れます。
空のペットボトルの中に懐中電灯を入れ、その上に水が入ったペットボトルを切り口にはめ込むように重ねれば完成です。
暗い部屋で照らしてみると…
使用するペットボトルが大きいので、ペットボトル1本で作ったものよりも2本のほうが少し明るく、より広い範囲を照らすことができました。そしてなにより1本で作ったものより安定感が増しました。ペットボトルの中に入りさえすれば、懐中電灯の形状も気にする必要はありません。ちょうどいい大きさのペットボトルが2本用意できるなら、こちらのほうが使いやすいと思いました。
私が今回使った小さめの懐中電灯でも500mlのペットボトルでは高さが足りなかったので、2Lサイズのものが用意できると良さそうです。
レジ袋を使う方法
最後にもうひとつ。レジ袋を使った簡易ランタンの作り方です。
作り方はとても簡単です。持ち手つきのレジ袋を懐中電灯の先端にかぶせ、持ち手部分を結んで固定します。光る部分を上にして置けば完成です。
ともすとこんな感じです。
ペットボトルよりレジ袋のほうがかさばらないので、わが家では懐中電灯とレジ袋を一緒に保管しておくことにしました(予備の電池も忘れずに!)。これで必要なときにすぐ使えます。
3つの作り方を比較すると、一番明るく感じたのはペットボトルを2本使う方法。ペットボトルを1本使う方法とレジ袋を使う方法は、ほぼ同じくらいの明るさでした。
いざ簡易ランタンが必要になったときに何が用意できるかによって、どの方法が使えるかは変わってきます。複数の作り方を覚えておけばそのときに最適な方法が選べますね。
簡易ランタンで懐中電灯の明かりを最大限活用しよう
懐中電灯があれば停電時の明かりは心配なし!と思っていたら、それだけでは十分じゃないとはちょっとショック…。でも家にあるものを組み合わせるだけで、その明るさが何倍にもなることがわかりました。
ちなみに私が簡易ランタンを作っていたら、子どもが大喜び!簡易ランタンを使ってベランダで夜のお茶会をしてみました。子どもと一緒に、作り方を確認しつつ作ってみるのも楽しそうです。家族みんなで試してみてくださいね。
<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター
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