6月に気をつけたい防災キーワード「浸水」!

6月といえば梅雨の季節。曇りや雨の日が続きますね。
そんな6月に気をつけたい防災キーワードはこちら!

浸水

6月は梅雨前線によって雨が多く、「大雨警報」や「大雨注意報」が発令されることもあります。大雨警報や大雨注意報が発令されると、浸水への警戒が必要です。

しかし、そもそも浸水とはどんな状況のことを示すのでしょうか?浸水から身を守るためにはどうすればよいのでしょうか?大雨が気になる季節です。
この記事では、6月に気をつけたい浸水の特徴や対策を紹介します。

「浸水」とは?

浸水とは「ものが水にひたったり、水が入りこむこと」を表す言葉です(引用:「気象庁」―「天気予報等で用いる用語 > 河川、洪水、大雨浸水、地面現象に関する用語」)。
床より下が浸水している状態なら「床下浸水」、床より上にまで浸水している状態なら「床上浸水」と呼びます。
つまり浸水害とは、大雨によって河川や用水路や下水溝などがあふれ、その水が住宅などに入り込んで、家や家財を破損させたり、人命を脅かしたりする災害のことを指します。

なお浸水に似た言葉に「洪水」「冠水」があります。
「洪水」は河川が増水・氾濫した状態のこと、「冠水」は田畑や道路が水につかった状態のことで、いずれも浸水とは区別されています。
例えば河川の「洪水」が発生し、道路が川の水につかれば「冠水」となり、住宅が川の水につかれば「浸水」となります。

なぜ6月に浸水が起こるの?

浸水は簡単に言えば、降ってくる雨量が排水される水量より多くなったときに発生します。そのためもし梅雨の長雨が続いたとしても、弱い雨が降り続く程度なら排水が追いつくので、浸水は発生しにくいのです。
6月に浸水が発生するのは、ニュースでも見聞きすることが多い「梅雨前線による集中豪雨」が原因です。一定の場所で数時間にわたり強く降り続くと、排水が追いつかずに浸水が起こりやすくなります。

浸水の危険性があるのは、こんなとき

浸水害を呼びかける注意報、警報は「大雨注意報」と「大雨警報(浸水害)」です。大雨注意報や大雨警報が発表されたら、浸水の危険性があると考えてください。

・大雨注意報
大雨による「災害」が発生するおそれがある場合に発表される

・大雨警報
大雨による「重大な災害」が発生するおそれがある場合に発表される

少しややこしいですが、大雨警報には「大雨警報(浸水害)」と「大雨警報(土砂災害)」の2種類があります。
浸水害への警戒を特に強く呼び掛けるのは「大雨警報(浸水害)」です。

また大雨警報が発令されている最中に、数年に1回程度しか起こらないような短時間の大雨が観測されると、「記録的短時間大雨情報」が発表されます。記録的短時間大雨情報が発表されると、浸水害が発生する可能性がより高まります。

「大雨注意報→大雨警報(土砂災害)→大雨警報(浸水害)→記録的短時間大雨情報」の順で浸水害の危険度が高くなることを覚えておきましょう。

浸水しやすい地域とは?

浸水のおそれがある地域は、国土交通省のハザードマップポータルサイトや自治体の配布するハザードマップなどで確認できます。

ハザードマップを見ると、川の近くに浸水エリアが集中しているのが分かると思います。川の近くは洪水による浸水が起こりやすいためです。
特に河川の合流部や川幅が急に狭くなるところは、水位が急増しやすく、浸水が起こりやすい場所になります。

川以外の場所でも、水が集まりやすい低い土地は浸水しやすいので要注意。加えてハザードマップで浸水エリアに入っていない場所でも、地下街や地下室のように低地になる場所は浸水のリスクがあります。

浸水に備えてやるべきことは?

浸水発生時は、土のうを設置することで住宅内への浸水被害を最小限に抑えられます。
浸水の可能性がある地域の場合、自治体が土のうを貸し出しているところや、地域の消防団が土のうを作って保管しているところもあります。いざというときに慌てないためにも、事前にお住まいの自治体の防災課や消防団に確認しておきましょう。
自分で土のうを用意する場合は、市販品の水で膨らむタイプの土のうを利用すると便利です。

浸水が発生すると、避難所への移動が難しくなります。浸水が発生する前に避難してください。
避難のタイミングは、「大雨警報(浸水害)」や避難情報が発表されたときです。避難は、避難所までの安全が確保できる場合のみにしてください。夜中で道の状況が分からないときや激しい雨が降っているときは自宅で待機しましょう。

すでに浸水が発生しているときも、自宅で避難して水が引くのを待ちます。自宅で避難する際には、建物内で可能な限り高いところに避難する垂直避難を行ってください。

浸水発生後に注意すべきことは?

浸水した家屋には、下水道から逆流した汚水が混入している場合があります。特に気温や湿度が高い6月は細菌やカビが発生しやすく、他の時期以上に感染症や食中毒などの発生が懸念されます。

片づけをする際には、二次被害をもたらさないためにも、衛生対策を行ってください。
ケガをしたり消毒液がかかったりするのを防ぐために、メガネ・マスク・ゴム手袋・長袖・長ズボンを着用して、肌の露出をできるだけ減らしましょう。

浸水発生後にすべきことには、以下のような作業があります。

・家の周辺にある不要物と汚泥を片付ける
・床下にたまっている水を雑巾で吸水する
・水が引いたら、家の中の不要なものを外に出す
・汚れた床、壁、家具は、水拭きか水で洗い流すなどしてしっかり乾かす
・消毒液に浸した布で拭いて乾かす

衛生面で不安が残るなら、ハウスクリーニングに依頼するのもおすすめです。

<執筆者プロフィル>
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士

田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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