9月に気をつけたい防災キーワード「暴風・高波」!

暴風とは、高波とは

気象庁では、暴風警報基準以上の風のことを「暴風」と呼んでおり、その基準を「平均風速がおおむね20m/sを超える場合」としています。
20m/sの風とは、1秒間に20m空気が進むことを意味します。つまり、100m走を5秒で走るほどのスピードで風が吹いている状態です。

そして、こういった暴風が原因で起きる高い波のことを「高波」と呼んでいます。

高波と混同されやすい用語に「高潮」があります。暴風が吹いて発生する高波に対し、高潮は気圧の低下によって海水面が高まる現象です。台風や発達した低気圧などで生じます。
注意報、警報もそれぞれ異なります。高波災害には「波浪注意報」「波浪警報」などが発表され、高潮災害には「高潮注意報」「高潮警報」などが発表されます。

暴風や高波で予想される災害

気象庁では、風を平均風速によって以下の4つに分類しています。
「やや強い風」
「強い風」
「非常に強い風」
「猛烈な風」

それぞれの風の強さに対する人、車、建造物などの様子を一覧表でまとめています。

(出典:気象庁―「風の強さと吹き方」を元に作成https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kazehyo.html

台風が接近すると、風速30m/sを超えるような「猛烈な風」が吹くこともあります。猛烈な風が吹くと

・走行中のトラックの横転
・電柱や街灯で倒れるものがある
・ブロック壁で倒壊するものがある
・建物の外装材が飛散する
・住家で倒壊するものがある

などの被害が発生する可能性があります。
実際、2007(平成19)年の台風4号では、暴風によって剝(は)ぎ取られた屋根が道路に落下するような被害も発生しています。
また航空機や船舶の欠航、鉄道の運休など交通にも影響が出ます。

高波災害は、主に海沿いの家屋や道路で発生します。海岸から堤防などを越えてくる波(越波)によって家屋が浸水したり、道路が冠水したりといった被害が起こる可能性があります。
2004(平成16)年の台風18号では、6mを超える高波によって海岸沿いの道路で落橋する被害も発生しています。

無断転載禁止

この記事をシェアする

オススメ記事

新着記事

公式SNS