未来につなぐ|杉野真実 日本テレビアナウンサー④

子どもも大人も 一人ひとりの未来のために「命を守る」防災教育

地震について子どもたちに説明する時、「地面を揺らすナマズは家族で暮らしているのよ。お父さんやお母さんだけでなくて子どものナマズもいるから、お父さんが動いた後に子どもも動く。だから大きな地震の後にもまだ地震があるんだよ」と話すと、すぐに理解してもらえる、と防災教育の専門家の方に教えてもらいました。防災は難しいことをいかに頭で理解できるか、つまりお子さんが理解できる内容か、が大事だと私も、伝える際に自分自身に言い聞かせています。

(2021年5月29日 news every.サタデー 放送)

次々と災害が起こる日本では、子どもたちに自ら命を守る行動を身につけてもらうために、「防災教育“新時代”」として未就学児の防災教育に力を入れていく方針が決まりました。まだ学校のカリキュラムで必修ではないですが、「防災教育」は、皆さん一人一人の未来のためにもとても大切なものなのです。
「news  every. サタデー」の企画では、保育園の“楽しく学ぶ防災訓練”を取材しました。「身を守るポーズ」を身振り手振り、子どもたちから教えてもらいました。
ポーズは3つ。地震発生時、身を守る机が近くにある時には、机の下に入って“サル”ように手を伸ばして机の脚をおさえます。机がない時には、その場でうずくまり、“ダンゴムシ”のポーズで首を守ります。また、火災発生時には、“アライグマ”のポーズで、ハンカチや洋服で口を隠します。ただ頭を守る、と教えるのではなく、どんな危険に対してなぜ守るのか、ゲーム感覚で学ぶことで、人に教えられるくらい子どもたちが理解していることに驚きました。保護者の方は、「離れていても、あの子は自分で身を守れる」と思えることで、ひとまず落ち着ける、安心できるとおっしゃっていました。

(2021年5月29日 news every.サタデー 放送)

また、同じ、“防災教育”をテーマに中学3年生の女子生徒さんを取材した際には、いざという時に自分の身だけでなく、「お年寄りの手を引いて助けたい」と話してくれました。
とても頼もしく感じました。取材を通じて、家族・学校・地域、様々な組織の中で、防災士でなくても防災士になりうる存在がたくさんいることに気づけたことが希望になりました。特に、未来を担う若い力に頼りたいと思いました。

(2021年11月20日 news every.サタデー 放送)

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