2月に気をつけたい防災キーワード「春一番」!

春一番で起こりうる気象災害(暴風、高波、雪崩)

春一番で起こりうる気象災害は、「暴風」と「高波」です。強い南風によって歩行中に転倒したり、車の運転に支障が出たりします。さらにひどくなるとビニールハウスや建物の損壊などが発生します。
また、暴風で飛ばされた飛散物で電線が損傷すると停電が発生します。不要不急の外出は控えましょう。

南風の場合、海側からダイレクトに風が流れ込んでくる太平洋側で暴風になりやすいです。それだけでなく日本海側でも、フェーン現象(※)によって山から吹き下ろす南風が暴風になって、平野部を襲うことがあります。
(※湿った風が山を越える際に雨や雪を降らし、山の反対側に水分がなくなった重たく乾いた風が吹き下ろす現象のこと。空気が重たいことから、山の斜面を空気が勢いよく下って平野部に暴風をもたらすことがある)

海は強い南風によって高波になります。特に海から陸に向かって風が吹く太平洋側は、日本海側に比べて波が高くなりやすい特性があるので注意してください。

また春一番は急激な気温上昇をもたらして雪どけを促すため、全層雪崩(※)に注意する必要があります。特に冬山登山やスキーは雪崩災害に巻き込まれやすいレジャーです。雪崩が起こりやすい場所は国土交通省の重ねるハザードマップで確認できます。
春一番が予想されているときは雪崩のリスクがある場所に行くのは控えましょう。

※「全層雪崩」についてはこちらの記事を参照ください。
大雪災害に備えよう!事前の気象情報活用で対策を万全に

春一番が終わったあとに注意すべき気象災害(大雪、暴風、高波)

春一番が吹くと、当日~翌々日までに寒の戻りになる場合がほとんどです。春一番で上がっていた気温が急降下し、日本海側や山間部では大雪や吹雪になります。

大雪による積雪、路面の凍結や公共交通機関の乱れ、吹雪による視界不良や交通障害、停電などに注意が必要です。また風向きも南から北に変わるため、海から陸に向かって風が吹く日本海側で特に波が高くなります。

また、山間部では新たに雪が積もることによって、特に表層雪崩(※)が発生しやすくなります。雪が落ち着くまでは雪崩の危険箇所に近づかず山のレジャーは控えてください。雪崩危険箇所は、重ねるハザードマップで確認できます。

現在の積雪状況や今後の雪の見通しなどは気象庁の「今後の雪 」で確認できます。積雪が急激に増えているところは立ち往生する可能性もあるため、車の運転は控えるか、積雪が少ない道を通るようにしましょう。

※「表層雪崩」については、こちらの記事を参照ください。
大雪災害に備えよう!事前の気象情報活用で対策を万全に

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