意外と難しい!けがの応急処置 実践リポート

災害時に自分や家族が思わぬけがをしたとき、果たしてうまく応急処置ができるかしら――その時に慌てないように、家にあるものを使った応急処置をシミュレーションしてみました。

傷を負った時の対処方法

参考にしたのは、東京都が作成した防災ブック「東京防災」です。
「もしもマニュアル 緊急」という項目ではけがの応急処置がイラストで解説されていて、とてもわかりやすい!さっそく実践していきます。

○止血

応急処置といえばまずは止血です。止血には「直接圧迫法による止血」と「間接圧迫法による止血」があります。ひじから先を出血したと想定して、どちらもやってみます。

◆直接圧迫法による止血(直接圧迫止血)
用意するもの:ガーゼ(または清潔な布)、ビニール手袋(またはゴム手袋)

基本の止血方法です。出血している部分にガーゼなどを直接当て、手や包帯で強く圧迫します。感染予防のため、ビニール手袋などを必ず着用し血液が付着しないように注意します。

ひじから先を出血した場合、直接圧迫止血だとこんな感じです。

◆間接圧迫法による止血(間接圧迫止血)
用意するもの:ガーゼ(または清潔な布)

間接圧迫止血は、直接圧迫法での止血がすぐにできない場合の止血方法です。心臓に近い動脈を親指などで骨に向かって押さえつけ、血の流れを一時的に止めます。患部の直接圧迫止血を始めたら、間接圧迫止血は中止します。

ひじから先で出血した場合、間接圧迫止血だとこんな感じです。

○切り傷の応急処置

用意するもの:水、ガーゼ(または清潔な布)、包帯

腕の内側を切ってしまったと想定して、赤いマーカーで色を塗りました。
(1)傷口が土や砂などで汚れている場合は、水できれいに洗い流します。
(2)滅菌ガーゼなど、傷口をしっかり覆える大きさの清潔な布を当てて傷口を保護します。
(3)包帯を巻きます。

○やけどの応急処置

◆軽いやけどは水で冷やす
用意するもの:水

手の甲にやけどをしたと想定して、赤いマーカーで色を塗りました。できるだけ早く、痛みがなくなるまで15分以上きれいな水で冷やします。その際、以下のことに注意します。

  • 衣類を着ている場合は、着たままで冷やす
  • 広い範囲のやけどは体が冷えすぎないようにする
  • 水ぶくれを破らないように注意し、医薬品は使わない

◆重度のやけどの処置
用意するもの:水、厚さのある清潔な布(タオルケットやバスタオルなど)

やけどした部分を衣類の上から水で冷やし、患部に刺激を与えないように厚さのある清潔な布で包みます。その後、できるだけ早く医師に診てもらいます。

骨折など大きなけがをしてしまった時の固定方法

○骨折・捻挫の応急手当て

◆添え木で固定する

骨が折れて痛みがある部分をむやみに動かすのはNGです。折れた骨を支える添え木になるものを用意し、折れた骨の両側の関節と添え木を布などで結んで固定します。

人差し指が骨折したと想定して、割り箸とマスキングテープで固定してみました。ぐらつくことなくしっかりと固定され、安心感があります。腕や脚など広い範囲で添え木が必要な場合、手ごろな木材がなければ、雨傘やつっぱり棒、バットなどで代用できます。

◆三角巾を使う

傷口の汚れを水で流し、滅菌ガーゼなどを当ててから写真のように結びます。また、結び目が傷口の真上にこないようにします。

三角巾を初めて使ってみましたが、各辺が150cmもあってその大きさにびっくりしました。三角巾は体のいろんな場所に使えて、細くたためば包帯代わりにもなる便利アイテム。三角巾がない場合には、スカーフや風呂敷、大判のハンカチでも代用できます。

包帯の代わりになるものは?

次はけがの手当てをしたくても、包帯などがない場合の代用品を考えます。

○包帯の代用

包帯がなくても、家庭にあるもので代用が可能です。「東京防災」には以下のアイテムが例として紹介されていました。

  • バンダナ
  • ハンカチ
  • 手拭い
  • ネクタイ
  • タオル
  • カーテン
  • 下着類
  • ストッキング
  • 紙おむつ
  • 生理用ナプキン
  • ラップ
    (※いずれも清潔なものに限ります)

試しに家にあるものを集めてみたら、代用できるものがいくつもありました。特に生理用ナプキンは使い捨てで衛生的なので、ガーゼの代わりにも使えて便利です。本来の用途としても使えるので、災害時の非常持ち出し袋に入れておくと安心ですね。

まとめ

応急処置をやってみた率直な感想は、「意外と難しい!」です。特に三角巾や包帯は1人で結ぶのが難しく、家族と試行錯誤しながらなんとかできました…。もうひとつは包帯やガーゼについて、応急セットとしてひとそろいあれば安心だけどあとは家にあるもので代用可能ということです。日頃から「これは応急処置にも使えるかも」と意識することが大切だと実感しました。ぜひ皆さんも一度、家族と一緒に確認してみてください。

「東京防災」はこちら
けがの応急処置はこちら

 

<執筆者プロフィル>
青山波瑠香
フリーライター・編集者。
医学系出版社での編集職を経て、子育てをしながらフリーランスの編集ライターとして独立。グルメやエンタメ系をメインに、ライフスタイルや美容などの記事執筆・編集を担当。

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