初めてでも失敗しないローリングストックのコツ

「ローリングストック」という言葉を聞いたことはありますか?言葉のとおり「備蓄」を「回転」させて備える方法のことです。非常食をせっかく備えていても、賞味期限切れや口に合わないなどで必要になった時に食べられなかったら困りますね。ローリングストックならこういった不都合も解決できます。この記事では初めてでも失敗しない、ローリングストックのコツを紹介します。

ローリングストックとは?

まずやり方ですが、とても簡単です。普段から食べている食材や加工品を少し多めに買います。そして賞味期限の古い順に食卓に出します。食べて消費したら新たに買い足して補充します。この繰り返しです。普段から食べ慣れている食品を常に家庭内にキープできるうえ、いつもの買い物で、買い置き用のスペースを少し増やすだけなので、すぐに取り組むことができます。

どんな非常食をどれくらい?

では何をどのぐらい準備したらよいのでしょうか。
最低3日分、できれば7日分の水・食品を備蓄することが望ましいといわれています。災害発生時は3日以上支援物資が到着しなかったり、1週間程度お店で食品が手に入らなかったりすることが考えられるためです。ハザードマップなどで住んでいる地域の状況を確認し、必要に応じて備蓄量を増やすことも検討しましょう。

どのくらいの量になるかを、3人家族の3日分を例にみていきます。これが最低限の量です。

食事…1日3食×3日分×3人分=27食分
水…1日3ℓ×3日分×3人分=27ℓ、2ℓペットボトル換算で14本分

次に何を備えるのかの一例は以下の通りです。

  • 主食…無洗米やパックご飯、パスタなどの乾麺、カップ麺、餅、ホットケーキミックスなど
  • 主菜…カレーや牛丼のもと、パスタソースなどのレトルト食品、肉や魚の缶詰類など
  • 副菜…日持ちする野菜類、漬物、野菜ジュース、インスタントみそ汁、調味料など
  • 果物…フルーツ缶詰、フルーツジュース、ドライフルーツなど
  • 嗜好(しこう)品…コーヒーや紅茶、アメやチョコレートといった菓子類など

食品は、内容が偏りすぎないようにバランスも考えましょう。また食物アレルギーがある場合や赤ちゃんがいる場合には、アレルギー対応食品やミルクなどの必需品を忘れないようにストックしましょう。カセットコンロとガスボンベのストックもあると温かい食事が作れます。

管理しやすい収納方法は?

備蓄品の収納場所

問題は、それをどこに収納するかです。普段からよく使う食品なら、キッチンの棚やパントリーに収納しましょう。目線から腰の高さの、手の届きやすい位置に収納できると便利です。

ときどきしか使わない食品や比較的長期保管が可能な水やお米は、一部をキッチンに置き、ストック分は納戸や押し入れなどに収納します。キッチンで使っている分がなくなったら納戸や押し入れから補充し、新たに買ってきた食材を納戸や押し入れに収納します。このようにローリングストックしていきましょう。

写真説明:収納例

上段…乾物やスープ類など軽い食品を収納
中段…乾麺やレトルト食品などよく使う食品を収納
下段…根菜類や缶詰、飲料水など重くなりがちな食品を収納

家具の転倒防止策も考慮して軽いモノを上段に、重いモノを下段に収納しましょう。そうすれば、災害時にモノが上から落ちてきた時のけがを最小限に防ぐこともできます。

備蓄品の収納方法

乾麺、レトルト食品などは、種類ごとに食品をわけ、かごやケースなどに立てて収納しておきましょう。ひと目で何があるのかすぐにわかるようにするのがポイントです。

写真説明:食品の種類ごとに立ててカゴやケースに入れて収納する

備蓄品の賞味期限の管理方法

並べ方にコツがあります。手前から賞味期限が古い順に並べるのです。新しく買ったら最後尾に入れる。こうすれば、食べ忘れを防げて管理もラクです。また、たとえば1か月以内に消費したほうがいい食品と1か月以上賞味期限がある食品の間にカードをはさんだり、クリップで目印をつけたりするのです。こうすれば消費し忘れを防ぎ、賞味期限が管理しやすくなります。

スペースなどの都合で常に目に触れる場所で管理できない場合は、食材の種類や賞味期限、保管場所を紙などに一覧表にして、いつでも見られるように手元で管理するようにしましょう。

システムキッチンなどの大きな引き出しもコツがあります。上から見て何があるのかわかるよう重ならないように収納するのがポイントです。細かい食品はカゴなどを使ってバラバラにならないように収納します。

ただし仕切るカゴやケースを多用しすぎないように。食品によって調整ができるようにするためです。普段から出番が多い缶詰は、先ほどと同じように、賞味期限が古いものが一番上や手前に来るように重ねたり並べたりして収納するとよいですね。

飲料水について補足しておきます。収納場所はキッチンのほか、寝室やクローゼットなど数か所に分散しておくことをお勧めします。水は命をつなぐものです。家具が倒れて保管場所から取り出せなくなる事態を防ぐためです。

収納の際は、箱に飲料水の保存期限もよく見えるように太いペンなどで書き足すとわかりやすいです(=写真)。災害時はパッと見てわかることが大切です。

まとめ

今回は非常食を中心にローリングストックの方法とコツを紹介しました。食べ慣れていて保存がきく食品を備蓄するのは取り組みやすいうえ、避難生活中でも普段と近い食事をすることができます。それによって心が落ち着いたり、活力も湧いてきたりする効果が期待できます。あなたや家族の好きな食品で、食品選びも楽しみながらぜひローリングストックしてみてください。

 

<執筆者プロフィル>
有賀照枝
収納コンサルタント・ライフアレンジニスト

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