外出自粛も避難も!運動不足解消にはこのエクササイズから

春以降、運動不足を自覚している方が多いのではないでしょうか。緊急事態宣言やテレワーク、外出の自粛、まして台風や水害などで避難した場合…。運動不足は筋力や持久力の低下はもちろん、肩こりや倦怠(けんたい)感などの体調不良につながりかねません。そこで、今回はふくらはぎにターゲットを絞ったエクササイズとストレッチをレベル別に2セット紹介します。自宅でも避難所でも運動不足解消に役立ててください。

避難生活ではふくらはぎ対策が大切

ふくらはぎは心臓から全身に送り出された血液を心臓に送り返すポンプの役割を果たしています。第二の心臓と呼ばれ、この筋肉の運動不足がエコノミークラス症候群の原因の1つになると知られています。普段から歩いていないと、ふくらはぎやすねなどの下腿(かたい)の筋力が低下しやすいです。そして避難所のような限られたスペースで長く過ごす場合、さらにお尻やふとももを含めた下肢全体の筋力が低下してしまいます。それによって、ふくらはぎも筋肉の働きが弱くなり、エコノミークラス症候群発症のリスクが高まるのです。日頃からふくらはぎのむくみに悩んでいる方は、特にケアが必要だと言えるでしょう。

筋肉にはバネのように伸び縮みする性質があります。運動不足により筋力が低下したり柔軟性を失ったりした状態を、しなやかな状態に戻すには筋肉の収縮・弛緩(しかん)を繰り返すことが効果的です。今回紹介するのは、体の血液循環を改善するふくらはぎのエクササイズとストレッチです。筋肉の収縮と弛緩を意識しながら実践すれば、固かった筋肉が柔らかくしなやかに変化していくことが実感できると思います。高齢者でも取り組みやすい、あおむけに寝て行うものと、標準的な立って行うものがあります。スペースと自分の体力レベルにあわせて取り組んでください。

あおむけに寝て行うエクササイズ&ストレッチ

◆エクササイズ
(1)膝を曲げてあおむけに寝ます。足の幅は拳1つ分開いて、つま先は正面に向けます。膝は90度か、もう少し曲げておきましょう。

(2)かかとをつけたままリズム良く10回つま先を上に上げます(=下写真)。つま先を膝の方向に引き上げるような感覚で、つま先が外側に開かないように注意してください。すねの筋肉に力を入れるように意識して行います。

(3)親指の付け根にあるふくらみ部分(母指球)を軸にして、リズム良く10回かかとを持ち上げます(=下写真)。ふくらはぎの筋肉にギュッと力を入れるように意識して行いましょう。膝の間が開きすぎたり、重心が小指側に逃げたりしないように注意してください。

◆エクササイズ後のストレッチ
(1)上体を起こして膝を曲げて床に座ります。つま先は反らせて、かかとだけ床につけます。

(2)息を吐きながら体を前へ倒し、手で膝の裏か指先を持って、ふくらはぎや膝の裏、腰を伸ばします(=下写真)。ゆっくり深呼吸を5回繰り返します。そのとき、少しずつ筋肉が緩んでいくのを感じてください。足の幅を開いたり狭めたり、つま先の角度を反ったり倒したりと、膝の曲げる角度を調整すると、筋肉の伸びる部位が変化します。ストレッチの動作をしながら微調整を行い、筋肉が気持ち良く伸びる姿勢で行いましょう。

◆あと2回エクササイズ&ストレッチを繰り返す
もう1度、同じエクササイズを行います。1回目よりスムーズに足首の関節が動くことを確認します。つま先をあげる動作とかかとをあげる動作がどちらもスムーズになっていると思います。

2つの動作をそれぞれ10回ずつ行った後、ストレッチも同様に行いましょう。最初より、ふくらはぎ、膝の裏、腰の筋肉が柔らかくなっていることを実感できると思います。痛くない範囲で筋肉に負荷をかけてストレッチしてください。5回深呼吸を繰り返す間にさらに筋肉が柔らかくなります。

エクササイズとストレッチは各3セットずつ繰り返しましょう。3セットがきつい場合は、2セットずつでも構いません。動きに慣れてきたら、立って行うものにステップアップしていただくと良いと思います。

立って行うふくらはぎのエクササイズ&ストレッチ

◆エクササイズ

(1)壁に向かって足を肩幅に開いて立ちます(=下写真)。このとき、つま先は正面に向けます。両手は手のひら全体でカラダを支えることができるよう、壁につけてください。

(2)その場でリズム良く10回背伸びをします。
親指の付け根のふくらみ部分(母指球)で重心を支えて、ふくらはぎの筋肉にギュッと力を入れながら伸び上がり(=下写真)、ストンと力を抜いて下ろします。腰を反らないようにしておなかに力を入れながら行うとふくらはぎの筋肉に力を入れやすくなります。目線は正面からやや下向き、息を止めずに行いましょう。

◆ストレッチ
(1)両足ともかかとが床に付く程度の幅で足を前後に開きます(=下写真)。このとき、つま先が正面を向くようにしましょう。

特に後ろ足のつま先が外側を向きやすい(=下写真)ので、そうならないよう注意してください。

(2)前足の膝を曲げて上体を前方に傾けます。
後足のかかとが浮かないように押さえつけることでふくらはぎの筋肉を伸ばします。そのままの姿勢でゆっくり5回深呼吸を繰り返していくうちに、少しずつふくらはぎの筋肉が緩んでいくのを感じてください。
反対の足も同様に行いましょう。

◆あと2回エクササイズ&ストレッチを繰り返す
同じエクササイズを同じように行います。1回目よりスムーズに足首の関節が動くことを確認しましょう。ふくらはぎの力も入れやすくなっていると思います。10回繰り返したらストレッチも同様に行います。最初よりふくらはぎの筋肉が柔らかくなっていることを実感できると思います。痛くない範囲で筋肉に負荷をかけてストレッチしてください。5回深呼吸を繰り返す間にさらに筋肉が柔らかくなります。

エクササイズとストレッチは各3セットずつ繰り返しましょう。3セットがきつい場合は、2セットずつでも構いません。体力に余裕があればスクワットを追加していただくとさらに効果的です。

まとめ

痛みを感じることなく筋肉をケアするためには、収縮と弛緩を繰り返すのがポイントです。特別広いスペースは必要ありません。寝た状態で1畳、立った状態で半畳のスペースがあれば十分です。1日に1度体を動かすことを習慣にしましょう。日ごろから数種類の運動をルーチンにしていれば、避難所生活でも体調を維持管理しやすくなります。運動にはレジャーとして行う以外に心身の健康を保つエクササイズがあります。この機会に心身の健康を保つエクササイズを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

<執筆者プロフィル>
荻山悟史
パーソナルトレーニング専門ボディテクトスタジオ トレーナー
スポーツクラブ勤務を経て、2007年4月よりパーソナルトレーナーとして目白と軽井沢のスタジオを拠点に活動中。リハビリからトレーニングまで幅広く対応しています。著書「演奏者のカラダストレッチ」

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