災害時のドローン活用!特注消防指揮車や自治体協定

写真説明:静岡県焼津市は全国初のドローン仕様の消防指揮車を消防団に配備した(焼津市消防団提供)

災害時のドローン活用に向け、自治体がさまざまな取り組みを行っています。静岡県焼津市は消防団に全国初のドローン仕様の指揮車を配備し、宮崎県日南市は一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(京都市)などと災害時の連携協定を結びました。

静岡・焼津 消防団にドローン仕様の指揮車

静岡県の中央部、駿河湾に面した焼津市で2月28日、ドローン仕様の新しい消防指揮車が市から市消防団本部に引き渡されました。市消防団にはドローン隊「スカイシュート」があり、新指揮車を活動拠点として活用します。

写真説明:焼津市が消防団に配備したドローン仕様の消防指揮車(焼津市消防団提供)

消防指揮車は5人乗りのワゴンタイプで排気量は1600cc。市が地域防災力の強化を図ろうと指揮車の更新に合わせて特注しました。購入費用は約750万円で、ドローン仕様の指揮車は全国で初めてといいます。

専用ヘリポート・車外せり出しモニター

ドローン仕様は車両の随所にあります。
特徴的なヘリポートはサイズが1.79m×1.12mで、ルーフキャリアにあわせました。FRP樹脂製で表面にラプターライナーゴム系樹脂塗料を塗り、滑りにくく仕上げてあります。このヘリポートは緊急時発着用のため、視界が悪くても上空から視認しやすいよう脱着式の点滅灯が光るようになっています。

写真説明:屋根にドローン用ヘリポートが装備された消防指揮車。ヘリポートの四隅の外側に脱着式の青い点滅灯を付けたところ。通常は外している(焼津市消防団提供)

車内には19インチのカラーモニターがあり、ドローンが送る映像をリアルタイムで受信して映し出します。ドローンの操縦は機体の飛行を目視しながら行うため、映像を見るのは近くにいる消防団員です。モニターのアームを伸ばして車外にせり出して情報を共有します。

 

写真説明:19インチモニターのアームを伸ばすと、ドローンが送る映像で状況を共有・確認できる。モニターでは、この消防指揮車付近が見えている(焼津市消防団提供)

通常使うヘリポートは裏側がホワイトボード

指揮車機能も備わっています。地面に置いて使うヘリポートは裏面がホワイトボードになっています。19インチモニターを車外に出し、その付近に横長脚立に載せて作業台とすれば、現場の司令塔機能となる想定です。車両後部には機材や資材を格納するスペースがあり、後部座席を倒せば負傷者を搬送できます。

写真説明:19インチモニターを車両の開閉部までせり出し、ヘリポート裏側を上部に脚立にのせて現場の指揮所にしたところ(焼津市消防団提供)

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