防災に!高知・日高村スマホ普及100%目指しKDDI他と協定

写真説明:オンラインで連携協定について発表する高知県日高村の戸梶真幸村長(左、高知市で)

人口5000人弱の村 スマホアプリで課題解決狙う

人口5000人弱の高知県日高村は、村民の健康維持や地域経済活性化などの地域課題の解決にデジタルで取り組もうと、「住民のスマートフォン普及率100%」を目指すことにした。防災や健康増進関連のアプリを導入し、地域通貨を結びつけることで、村民の関心も高めるという。

村は2021年5月24日、通信会社「KDDI」(本社・東京)やIT企業「チェンジ」(同)と、スマートフォンの販売や利用促進支援、システム運用で協力する連携協定を締結。

地域通貨・防災・健康増進に

主に利用するのは「地域通貨」「防災」「健康増進」の三つのアプリと無料通信アプリ「LINE(ライン)」。村はアプリのインストール手数料や、システム利用料、事業管理に3000万円の予算を組み、新たにスマホを購入した村民には5000円の地域通貨を付与。さらに、ウォーキングなどでも地域通貨のポイントがたまる仕組みで、利用促進を図る。

防災や新型コロナウイルス関連は、それぞれ専用のアプリで情報提供するほか、LINEも活用して迅速な連絡ができるようになる。

現在の普及率は…

同村の人口は4950人(2021年4月現在)。村によると、村民のスマホ普及率は64・6%(全国平均67・6%)。2020年6月の全戸調査では、10歳未満や一定以上の介護が必要な高齢者らを除き、約1100人がスマホ未利用だった。

写真説明:日高村公式ホームページより

村内には携帯会社の販売店がないが、2021年6月から、村保健センター内に臨時の携帯電話代理店が出店する。機種によっては0円や1円などで販売されるものもあるという。通信料や契約に伴う手数料は利用者の負担となる。

戸梶真幸村長は「少子高齢化に伴う地域サービスの低下をスマホの力で解決したい」と話した。

(読売新聞 2021年5月26日掲載 高知支局・滝利明)

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