和歌山・串本町の災害備蓄水「なんたん水」国際品評会で最高賞

「モンドセレクション」で2度目の金賞

和歌山県串本町が災害用備蓄水として製造している「なんたん水」(500ml、100円)が、国際的な食品品評会「モンドセレクション」で、2018年に続く2度目の最高金賞を受賞した。

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東日本大震災を機に長期保存水を製造

同町は、2011年の東日本大震災を機に、「災害時の飲料水の重要性」に注目。同年から三重県の会社に委託して、製造をスタートさせた。町内を流れる清流・古座川で取水した水道水から塩素を除去し、独自製法で常温でも5年間保存できるようにした。

写真説明:取水元の古座川。清流で知られ、「河内祭」では鯨船が水上絵巻を繰り広げる(和歌山県串本町で)

名前の由来は本州最南端から

軟らかい口当たりとまろやかな甘みが特徴といい、商品名は「本州最南端」の地にちなんだ。ラベルには名所の橋杭岩のシルエットなども配している。主に町内の観光施設で販売し、2020年度は過去最多の3万6000本を売り上げた。

写真説明:2度目の最高金賞に輝いた「なんたん水」と贈られたメダルなど(和歌山県串本町で)

10年保存のアルミ缶入りも計画中

田嶋勝正町長は「南海トラフ巨大地震が発生すれば、町内の建物は9割が全半壊すると想定されている。家庭で2、3本常備してもらえれば」と話している。

町では、2021年度中に予定される小型ロケットの打ち上げに合わせ、10年間保存できるアルミ缶入りなんたん水(490ml)の開発も計画。人気漫画「宇宙兄弟」の作者・小山宙哉さんの手によるポスター原画を活用するという。

(読売新聞 2021年6月30日掲載)

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