ママの防災 熊本地震で活躍「米粉離乳食」の作り方

写真説明:野菜ジュース(左上)と米粉(左下)で作った離乳食(右下)

熊本地震「困っている母親がいる」と耳にして

熊本地震では、子どもの離乳食が足りなくなったそうだ。避難所ではパンを水で軟らかくして与えた人もいたというが、小麦や乳製品などの食物アレルギーがある子は食べられない。そんな時に役立ったのが米粉の離乳食だった。

 

「米粉と野菜ジュースを混ぜ、火にかけるだけ。食物繊維やビタミンも取れます」と話すのは、熊本県宇城市の管理栄養士、相藤春陽(あいとうはるひ)さん。熊本地震の際、米粉で離乳食を作って避難所を回り、約3週間にわたって被災者に配った。

野菜ジュースと米粉だけで作れる

ご飯や野菜で作る通常の離乳食は、時間がかかるうえ、災害時は材料の調達が難しいこともある。米粉ならカセットコンロと小鍋があれば、数分で作れて手軽だ。生米からできているので、しっかり火を通すことがコツだという。

 

相藤さんは地震で自宅が半壊し、車中泊をしていた2016年4月16日、熊本市内の避難所にいた知人から「食物アレルギーの赤ちゃんの離乳食がなくて、困っている母親がいる」と電話で相談を受けた。米粉を使った料理コンテストの審査員をした経験から、「離乳食に応用できないか」とひらめき、気力を振り絞って準備を始めた。

 

知人の農家から米粉を分けてもらい、栄養面を考慮して無添加の野菜ジュースを購入。アレルギーがない子も食べられるようにと約20人分を作り、知人のいる避難所に届けた。

どの避難所にも離乳食はなかった

看護師ら仲間にも呼びかけ、車中泊をしている人にも声をかけて回った。だし汁と煮た野菜で作るなど味も変えながら、毎日約100人分を作って届け続けた。ある父親から、「どの避難所にもなかった。ありがたい」と喜ばれ、「作ってよかった」と感じたという。

 

米粉は、離乳食や介護食のほか、普段の料理にも活用できる。米粉と牛乳にコンソメを混ぜればシチューのルーになる。から揚げの衣やパン、クッキーにも使える。「常備しておけば、日常にも非常時にも使えます」と相藤さんは話す。

 

■米粉離乳食の作り方

①小鍋に米粉と野菜ジュースを適量入れ、米粉を溶かす。

②鍋を弱火にかけて混ぜながら加熱し、ポコポコと気泡が出たら完成。

※もっとねっとりさせるなら溶いた米粉を加えて加熱。軟らかくしたいならジュースを足す。野菜ジュースの代わりにだし汁や薄めたみそ汁、煮た野菜を加えてもいい。

 

(読売新聞 2018年4月23日掲載 連載「ママの防災」おわり 社会部地域・生活課・饒波あゆみが担当しました)

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