津波など被災後「心の傷」ケアが必要となる場合も

体験、思いを「傾聴」するNPOも

「自分の心の中を見つめることができ、少し気持ちが軽くなった」。NPO法人「仙台傾聴の会」(宮城県名取市)の集まりに参加し、東日本大震災での被災体験や自分の思いを話した女性は、感慨深げにそう言ったという。

同法人は、大震災の発生直後から宮城、福島両県の被災者を訪ね、お茶会などを開いて不安や悩みに耳を傾ける活動を行っている。代表理事の森山英子さんは「話すことで心の不安が軽減されれば、生活意欲の向上にもつながる」と強調する。

九州産業大の窪田さんは「被災時に必要な心構えを前もって知り、『心の減災』に努めてほしい」と呼びかける。生活再建の長い道のりに心の安定は欠かせない。

◆心のケア3か条

▽安心できる環境を整える

▽落ち込みは誰にでもあると意識する

▽被災体験を話す

 

(読売新聞 2021年2月19日掲載 連載「防災ニッポン 津波・生活再建」おわり 生活部・崎長敬志、福島憲佑、山村翠が担当しました)

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