熊本地震を経験したプロが伝授「家庭でできる備え」

消耗品買い置きのススメ

熊本県大津町の防災士、山本明香(あすか)さんは、埼玉県朝霞市に住んでいた2011年3月に東日本大震災を経験した。実家のある大津町に移り住んでからは熊本地震に遭遇し、避難所の運営にも携わった。山本さんに、実際に役立った備えや注意点について聞いた。

トイレットペーパー、紙おむつ、ガソリン…

東日本大震災では自宅の被害はなかったが、トイレットペーパーや当時1歳だった長女のおむつ、粉ミルクなどが足りなくなり、近所の人と分け合って乗り切った。車のガソリンも2週間入れられなかったため、その後は半分以下にならないよう給油を心がけ、車内に毛布などを入れておくようにした。消耗品も多めに買うようになった。

重宝したのはうちわと雨具

熊本地震の際は、長女を連れて車で避難所に行った。非常用持ち出しリュックの中で活躍したのはうちわと雨具。徐々に気温が上がり、暑さで過ごしにくくなった。雨も降り、レインコートとシューズカバーのおかげで、服や靴をぬらさずに済んだ。多くの子どもたちは親に抱っこされて避難したためはだしで、「靴や靴下を車内に常備しておくといい」と感じたという。

「季節も天気もさまざま 家庭ごとに異なる」

山本さんは「災害が起きる時の季節や天気は様々だし、家庭ごとに事情も異なる。無理のない範囲で備えてください」と呼びかける。

写真説明:非常用持ち出しリュックの中身を説明する山本さん。「うちわが役立ちました」

山本さんが非常用持ち出しリュックに入れているもの

携帯電話の充電器、ティッシュ、マスク、ばんそうこう、カイロを入れたポーチ/懐中電灯/トイレットペーパー/新品のタオル/生理用品/靴下/うちわ/給水袋/使い捨ての手袋/ポリ袋(様々なサイズがあると便利)/ウェットティッシュ/携帯用のアルコール消毒液/レインコート/シリコン製のシューズカバー/小銭

※車にも毛布、携帯トイレ、着替え(着古しでいい)、靴などを入れておくといい

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