コロナ禍などで心が不調と感じた時セルフケア本で労わる

著者からのアドバイス

苦しい時はどうしたらいいのか。『セルフケアの道具箱』を書いた伊藤絵美さん=写真=に聞いた。

この1年余りクライアントと接していて、特に女性が、コロナ禍による仕事と家事のしわ寄せで苦しんでいると感じます。一方で家にこもって元気になったという人もいて、影響は一面的ではないとも思えます。

意識して続けることが支えに

本で紹介するセルフケアは簡単な方法ばかりです。好きな人や憧れの人をイメージするとか、お風呂でお湯や泡の感覚を味わうとか。劇的な効果はありませんが、意識して続けること自体が支えになります。

苦しみの中にいる人にとって、自殺という行為は究極のセルフヘルプなので、否定はしたくない。でもそうなる前に「一緒に自分を助け続けましょう」「ほどほどに信頼できる人をめげずに探しましょう」と伝えたい。まずは苦しむ自分を受け止めてください。「私よりもつらい人がいる」などと他人と比べて帳消しにせず、自分のケアに焦点を絞ってほしいと思います。

(読売新聞 2021年3月11日掲載 文化部・中井道子)

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