写真説明:非常用持ち出し袋を玄関に置いておくと、すぐに持ち出せる(平山優子さん提供)
「避難所の備蓄品は数や種類に限りがある。必要なものは避難する人が持参するのが原則」。避難準備に詳しい日本防災士会の平山優子さんは指摘する。
最低限の食料や着替えなど
風水害の危険が迫り、自宅から逃げる際に不可欠なのが、避難先で必要な最低限の食料や着替えなどを入れた非常用持ち出し袋だ。しかし、常備する人は少ない。サントリー食品インターナショナルが1月、全国の1万人を対象に行ったインターネット調査では28.9%にとどまった。
平山さんは「非常用持ち出し袋は1人一つずつ、それぞれ何が必要か考えて普段から用意しておきましょう」と提案する。風水害ではとりあえず一晩過ごせる量でいいが、地震も想定すれば3日分が目安。持ち運べない重さにならないよう注意する。
まず、食料と飲料水。食料は調理しなくても食べられるものを用意する。「好きな風味のものにすれば、心も落ち着き、食欲がなくても口にできる」。ドライフルーツやチョコレートなど高カロリーのものもあるといい。
このほか、それぞれ着替えや歯磨きセット、スマートフォン充電用のモバイルバッテリーなども用意したい。災害情報の収集用の携帯ラジオもできれば1人1台ずつあるといい。持病がある人は薬など、個人の状況に応じて準備すべきものもある。
バッグはどんなものがいいか
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