台風の接近時は車を高台へ!トラッキング火災や浸水防ごう

なぜトラッキング火災が起きるのか

海水は塩分が多くのイオンを含むので、真水より電気を通しやすい。車の電気配線部に海水が入ると、バッテリーから常に電気が流れている配線コードの端子間にわずかな電気が流れ、小さな火花が起きる。

これが繰り返されると、配線コードを接続する部品の絶縁体が破壊され、電気の通り道(トラック)ができて火災に至ると考えられ、実験でも再現された。

(イラストは神戸市消防局の資料を基に作成、発火を再現した写真は同消防局の啓発動画から)

トラッキング現象は家電製品に関連する電気火災の原因として知られている。コンセントに差し込んだままの電源プラグ付近にほこりがたまり、空気中の湿気が入り込んで電気が流れ、火災になる。同様の仕組みで車両火災も起きることが明らかになった。

台風が襲来すると、中心付近の気圧低下に伴って海面が吸い上げられるとともに、強い風によって海水が海岸に吹き寄せられて海面が上昇し、高潮をもたらす。高潮に伴う自動車の火災は、2004年8月に台風16号が来た時、観測史上最高の潮位が記録された瀬戸内地方でも多発している。

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