堤防決壊!関東地方に大洪水をもたらしたカスリーン台風の浸水動画公開

久喜市・吉川市・三郷市・越谷市が…

動画では、利根川堤防決壊から約17時間後の1947年9月16日午後5時頃には栗橋町(現・久喜市)全域が水没し、18日午前5時頃には吉川町(現・吉川市)、彦成村(現・三郷市)、越ヶ谷町(現・越谷市)に氾濫流が達して、21日午前には東京都東部にまで浸水が広がる経過を、視覚的に理解できるようになっている。

説明:1947年9月17日に現在の春日部市、松伏町などに達した浸水(上の画像)はその後、吉川市に広がり、18日までに三郷市に達した(下の画像)(国土地理院HPから)

河川の氾濫で起きていたこと

同院の前身・地理調査所の報告書では、河川の氾濫で土砂が堆積(たいせき)してできた「自然堤防」に囲まれた中川低地に、流れ込んだ水がたまっては、自然堤防をやぶってさらに下流域に流れ込む――ということを繰り返し、被害が拡大していった様子が記されているという。動画でも、南下してきた水の流れが、県東部のくぼ地をぐるぐると回りながら広がる様子が再現されている。

動画作成の狙い

同院の担当者は「カスリーン台風で被害を受けた時代と比べて治水対策は進んでいるが、水がたまりやすい低地は当時と変わらないところもある。住んでいる地域の状況を確認してほしい」と話している。

動画は、同院HP(https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/bousaichiri41064.html)で見ることができる。

(読売新聞 2021年9月16日掲載)

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