自宅の雪下ろし中の事故にも注意
雪の多い地域では、自宅の屋根の雪下ろしをする際の事故にも注意したい。少ない地域でもまれに大雪になることがあり、備えが大切だ。
消防庁のまとめでは、2020年11月から2021年3月までの雪による死者は、全国で110人。そのうち95人は、雪下ろしなど除雪作業中に亡くなっている。
雪下ろしでは、作業中に屋根から落ちたり、上り下りする際にはしごが倒れたりする恐れがある。屋根からの落雪で軒下にいる人が埋もれる場合もある。
命綱のアンカー設置に補助金が出る自治体も
2人以上での作業を心がけ、緊急時に連絡が取れるようスマートフォンなどを携帯したい。ヘルメットや命綱も着用する。防災科学技術研究所雪氷防災研究センター長の上石勲さんは「ヘルメットをせずに作業する人は多い」と指摘。命綱を固定するアンカーを屋根に設置する際、補助金を出す自治体もあるという。
写真説明:2021年度グッドデザイン賞を受賞した「鈴文」(新潟県三条市)の雪下ろし用安全帯固定アンカー「屋根用ハーネスアンカー」
◆屋根に上って雪下ろしをする際の注意点
- 作業は2人以上で。やむを得ず1人で行う場合は隣近所の人に声をかけておく
- 足が滑らないよう、雪は少し残す
- ヘルメットと命綱を着用
- はしごはしっかりと固定
- 緊急事態が起きた時に連絡が取れるよう、携帯電話を身に着ける
- 雪が落ちて埋もれる場合がある。軒下は注意
(防災科学技術研究所雪氷防災研究センター長の上石勲さんへの取材を基に作成)
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