漂着軽石は消滅まで「数年」の見通し!海底火山噴火後の影響

軽石は噴出後にどうなるのか

軽石はマグマが地上に噴出する際、圧力が急激に下がって炭酸飲料のように溶けていた火山ガスが発泡し、穴だらけになったものだ。海を漂ううちに割れたり、こすれ合ったりして小さくなるが、1924年に噴火した西表島海底火山のケースでは噴出した軽石が北海道・礼文島に漂着したのは約1年後だった。

琉球大の加藤祐三名誉教授(岩石学)は「軽石は浮力で支えられなくなるほど小さくなると水没する。大半が消えるには数年かかるだろう」とし、影響の長期化を懸念する。

写真説明:大量の軽石が漂着した沖縄県国頭(くにがみ)村の辺土名(へんとな)漁港(2021年10月27日)

同機構は想定実験の結果から、軽石が2022年にかけて関東や東海の広い範囲に漂着する可能性があるとして警戒を呼びかけている。

(読売新聞 2021年12月26日掲載 科学部・松田晋一郎)

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