ビル火災時に命を守る逃げ方!炎より怖い煙とフリーズ対策を専門家に聞く

一酸化炭素(CO)中毒の怖さを知っておこう!

ビル火災には、誰もが突然巻き込まれる可能性がある。大阪市北区の雑居ビルで起きた放火殺人事件では火は30分ほどでほぼ消えたにもかかわらず、一酸化炭素(CO)中毒による多数の犠牲者が出た。いざという時にどんな行動をとればいいのか。専門家に聞いた。

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やけどを上回るCO中毒リスク

火災は8階建てビルの4階にある「西梅田こころとからだのクリニック」で発生した。ガソリンに火を付けた放火だった。

COは不完全燃焼によって生じ、火災現場では黒煙とともに広がる。東京理科大の関沢愛教授(建築・都市防災学)は「ガソリンが一気に燃焼し、周囲の酸素がなくなって不完全燃焼になり、COが急激に増えたようだ」と指摘する。

CO中毒のリスクの高さは、統計データからも明らかだ。総務省消防庁が2019年の建物火災による犠牲者計1197人の死因を集計した結果、CO中毒関連は39%で、やけどの34%を上回った。

◆建物火災で死亡した人の死因

(2019年総務省消防庁調べ)

逃げ遅れて命を落とした人の避難状況

避難状況でみると、逃げ遅れて死亡した人は568人おり、うち218人は避難しきれなかったとみられる。

◆逃げ遅れて死亡した568人の避難状況

(2019年総務省消防庁調べ)

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