実家の片付け!「捨てて」NG「防災」キーワードで進めよう

実家の片付けを成功させるポイント

実家片づけアドバイザーの長峰智子さんは「無理に急いで捨てようとすると、せっかく良好な親子関係までぎくしゃくさせることになりかねません。『完璧を目指さない』くらいの気持ちで取り組んでください」と指摘する。

菅原さん親子のケースでも、着物については手を付けていない。母が「義姉の勤めていた百貨店で購入した思い出があるので捨てられない」という。

実家の片付けでは、NGワードがあるという。その代表格が「捨てて」だ。長峰さんは「思い出の詰まった品に対して言われると、人生を否定されたような気持ちになる親もいるので気をつけて」と話す。「こんなもの残されても私が困る」と言うのも控えたい。

NGにならない上手な言い方

代わりに、上手な言い方を試してみたい。「防災」をキーワードにすると、考えてもらいやすいという。

例えば、廊下や階段に物をたくさん置いている実家の場合、「そんなところに置いていたら転ぶよ」と片付けを促しても、「私はまだ若いから大丈夫」と耳を貸さない親も少なくない。そんな時は、「地震で夜に停電したら大変だよ」と言い換えてみたい。

◆片付けに乗り気ではない親に対する声かけの一例

片付け始める場所

また、思い出の品が比較的少ない洗面所や玄関などから行うのも一つの手だ。狭い場所の方が片付けたとき、すっきり感が出やすいという。片付けをどこか1か所で始められれば、別の場所も行いやすくなり、親の気持ちにもスイッチが入りやすい。菅原さん親子の場合も、押し入れを手始めに、玄関や納戸を整理した。

菅原さんの母は「最初は気持ちが乗らなかったけど、徐々に頭を切り替えられるようになった。もったいないと思っていたものも捨てられるようになった」と話す。最近では、自ら思い出のアルバムの整理を始めているという。

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