【京都大防災研から】豪雨警戒で雨量チェックのポイント

説明:気象庁HP 降水の状況より

 「達人の備え」今回のテーマは豪雨への備えです

 このコーナーでは、京都大防災研究所の研究者が、減災につながる行動や意識のヒントを伝えます。今回は、竹見哲也教授(気象学)です。

 豪雨にも種類があります

雨の季節が近づいてきました。

豪雨にも様々あります。短時間に降る強い雨は、市町村内の地区単位など狭い範囲で起きる「局地豪雨」となり、長時間続く雨は、市町村を超えた広域で起きる「集中豪雨」となります。

局地豪雨と集中豪雨でどう違ってくるか

「局地豪雨」では強い雨が数十分の間に集中し、川の急な増水や突発的な浸水に注意が必要です。「集中豪雨」では短時間での雨の強さは変化しながらも雨量が徐々に増えますので、川の氾濫や大規模土砂災害など影響が広域に及ぶ恐れがあります。

「雨量」の2つの数字に注意ください

注意したいのは、雨量の数字です。例えば、100mmの雨量が予測された場合、これは大雨ですから注意するのは当然です。加えて、その雨量がお住まいの地域では年間数回も起きるものなのか、それともめったに起こらないものなのか、といったとらえ方も大切です。

説明:気象庁HP高解像度降水ナウキャストより

太平洋側、日本海側、瀬戸内地方など、地域によって年降水量は大きく異なります。予想される雨量が年降水量の1割を超えると十分に注意が必要で、2割ほどに達すると極めて危ない状況といえます。短時間の雨でも1時間50mmを超える強さは危険です。

説明:岡山地方気象台HP 岡山県の気象解説 から

各地の気象台のホームページや学校の地図帳などを見ると、年降水量が分かりますので、今のうちに確認しておくといいでしょう。

写真説明:竹見哲也教授(気象学)

 (読売新聞 2022年5月30日掲載)

※京都大学防災研究所のHPはこちら です。

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