地震への備え 揺れた後はブレーカー落とす!

写真説明=東京都練馬区は防災学習センターで感震ブレーカーを展示し、地震火災への備えを呼びかける

最大で41万棟が焼失し、死者は1万6000人――。首都直下地震で火災が多発、延焼した場合の被害について、国の中央防災会議が2013年に出した予測は、地震火災の恐ろしさを物語る。

電気火災防止「感震型」も有効

「中でも注意が必要なのが、電気が原因の火災」。防災アドバイザーで防災士の岡部梨恵子さんは指摘する。1995年の阪神大震災では、出火原因が特定できた火災139件のうち、電気火災は85件に上った。2011年の東日本大震災でも、110件中71件を占めた。

地震での電気火災は、大きな揺れが原因で電気配線やコードが断線するなどして起こる。停電後、再通電する際に引火して「通電火災」が発生する恐れもある。「防ぐには、揺れが収まったら、ブレーカーを落とすことが大切。自宅を離れて避難をする際にも、ブレーカーは落としたままにしましょう」

設定値以上の地震の揺れを感知した時に自動的に電気の供給を遮断する「感震ブレーカー」の設置も検討したい。不在時でも電気火災を防ぐ有効な手段になるという。国や自治体も設置を呼びかけており、購入を補助する自治体もある。

設置に際しては、寝室や廊下などに、揺れたら電池などで明かりがつく「保安灯」も備えておいた方がいい。岡部さんは「夜中に地震が起き、感震ブレーカーによって電気がつかなくなると、真っ暗でパニックになりかねません」と説明する。

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