災害も感染症も!レンタルの力で、有事に備える

東日本大震災から10年

未曽有の大災害を教訓に、企業や自治体の多くは不測の事態でも業務が続けられるよう、具体的な手順などをまとめた「事業継続計画(BCP)」の策定を進めてきました。総合レンタル大手の西尾レントオール(大阪市)は、震災発生時に復旧工事に携わった経験から、レンタル業の強みを生かし、BCP策定支援に向けた新たなチャレンジをスタート。新型コロナウイルスが猛威をふるうなか、感染症対策の観点からも、その成否に注目が集まっています。

震災の課題、社内で共有

2011年の東日本大震災。西尾レントオールは発生直後、現地に対策本部を設け、大量の瓦礫(がれき)の撤去や仮設住宅の建設、火力発電所の復旧工事のための機材を搬入。福島県では放射能で汚染された泥の保管場所として倉庫型テントを提供したり、学校の運動場の土を除染のために入れ替えたりと、現場からの多岐にわたる要請にこたえようと、全社あげて機材と人員の手配に奔走しました。

被災地では、多くの企業や自治体が、地震や津波で損壊した社屋や庁舎の代替拠点の確保に手間取り、業務継続に支障をきたしました。また、サプライチェーン(部品供給網)の寸断によって生産活動も停滞。復旧工事を通じて被災企業とかかわるなかで、こうしたリスクへの対応が企業存続のカギを握り、今後の経営の重要課題となっていくことを社内で共有したそうです。


専門チームが機械を投入し、瓦礫処理に対応

仮設オフィスの実証実験スタート

自然災害だけでなく、昨年は新型コロナウイルスの感染という新たな脅威が現れました。緊急事態宣言が発令され、社屋を立ち入り禁止にしたり、職場を分散させたりするケースが相次ぎました。そこで、西尾レントオールは昨年10月、JR大阪駅北側の再開発エリア「うめきた2期」(※1)内にある緑地「うめきた外庭SQUARE」(※2)で約2週間にわたり、災害などの緊急時を想定した代替オフィスの実証実験「MIDORIオフィス」に取り組みました。

(※1)うめきたプロジェクトは、東側の1期地区が先行整備され、2013年に複合施設「グランフロント大阪」がオープン。西側の2期地区では「『みどり』と『イノベーション』の融合拠点」をテーマに開発が進められ、2024年夏頃の街開きを予定しています。

(※2)土地を所有するUR都市機構が、「『みどり』のリビングラボ」をコンセプトに開設。地域住民や行政、企業と協同で「まちの将来ビジョン」を考え、新たな技術やサービスの実証実験を展開しています。

MIDORIオフィスの様子(西尾レントオール公式チャンネルより)

今後、通信の課題解決を検証

最大の目的は、屋外の仮設オフィスで普段通りに業務が円滑に進められるかを検証し、BCP支援ビジネスの可能性を探ることです。

建設現場やイベント向けにレンタルしているトレーラーボックス8台、グランピングなどで人気のドームテント、発電機など自社のレンタル機材を組み合わせて仮設オフィスを構築しました。期間中は、総務や広報など約30人が勤務。快適性を重視し、おしゃれなソファやテーブル、パウダールームを備えた仮設トイレも配置。通信システムについては、数多くの建設現場やイベント会場で安定したWi-Fi環境を構築してきた経験と技術を生かして、オフィス内のネットワーク化を行い、作業効率などを検証しました。


無線通信システム「PicoCERA」(ピコセラ)

課題を検証し、事業化を通じた社会貢献を目指す

実証実験の結果、ほぼ通常と変わらずに業務を継続できることが確認できた一方で、課題もいくつか見えてきました。

ビル風でテントが大きく揺れたり、周辺のビルからの電波干渉で通信が不安定になったりすることがありました。普段の機材をそのまま持って行くだけでは十分ではなく、対策の必要性を痛感したということです。実証実験結果を検証し、事業化を目指す計画です。

西尾公志社長は「多くの企業や自治体が見学に訪れ、業務継続だけでなく、市民サービスや産業活性化の仕掛けとして取り入れようとする意欲を感じました。中期経営計画では、『仮設のチカラ』を柱にし、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献を掲げています。レンタルやシェアリングの活用でコストを抑えつつ災害に備え、社会的課題の解決にもつなげていく。そこに、新たなビジネスチャンスも生まれてくるはず」と話しています。

Sponsored by 西尾レントオール株式会社

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